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2015年2月28日土曜日

大木さんの即売会二回目

Gallery trax さんでの今年二回目の即売会です。今日も人いっぱいかな……と11時ちょうどに現地へ着くと、入り口で並ぶ人たちがw

前回と同じくらい? 皆さん窓から見えるあの花、この花と狙いを定めているようでした。

わたしは小輪のネオン系と面白い花は無いかなぁと、のんびり見て回っていると、目の前で次々に消えていくポットたちw

いやもう、みんなすごい勢いでピックアップするんですね。のんびり見てると間に合いません。

ホワイトピコティのSDがとても綺麗でした。大木ナーサリーの花、というと渋~い原種系のイメージがありますが、とてもオーソドックスな花もしっかり手がけていらっしゃいます。

なかでもわたしが毎年楽しみにしているのが、ホワイトのピコティ系。ダブルで可愛いのがあったので、それはゲットしてお持ち帰りしました。

他にもリバースタイプ、グラデーションタイプ、ゴールド系、パーティドレス系?、などできれいなお花が色々ありました。でも、やっぱり緑系のダブルやムルティ交配など、渋系の花が多いのは確かですね。




そんな中で面白い咲き方の花を発見。花型は今ひとつですけど、花茎の出し方が面白い花です。デュメトルムの側枝を伸ばした感じというか、地際からぶわっと枝分かれして、多数の花を一度に付ける感じ。

今までこういう咲き方のクリスマスローズは見たことが無かったので、とても面白いと思いました。花の色は葡萄色というのでしょうか、特徴のあるパープルでした。

この花も気に入ったのでお持ち帰り。他には悩んだ末の小輪ネオン系を一つと、Slovenia 産のアトロを買いました。自分はトルカよりアトロのほうが好きなんですよね。

花の大きなものや草姿の乱れるものも多いですが、丈夫で花付きが良い事が気に入っています。トルカはちょっと気むずかし屋で、扱いにくい個体が多いです。

今回これは!? と思ったのがこちらの花。見た目は原種のダブルそのものに見えます。でも大木さんに伺ったところまぎれもないハイブリッドだそうです。

原種F1 どころじゃなくて、けっこう色々と交配してあるのだとか。このすっきりとした緑一色に、形良く並ぶ花びらの雰囲気は、ハイブリッドで洗練されてきた遺伝子のなせる技なのでしょうか。

原種のダブルは三種類しか手元にありませんが、確かにちょっと花びらに縒があったり、真下を向く咲き方だったり、鑑賞の点からは残念な部分もあります。

斜め下を向いて咲く所や形の良さは、原種そのものではない事の証なのかもしれません。株元から伸びている新葉も、原種のトルカにしたら出てくるのが早いと感じます。

花径はわずか3.3cm。デュメトルムよりは大きいですが、手元にあるモンテネグロ産のトルカ(セルビクムと同種と考えられています)より、一回り小さいです。

ボスニアのトルカ? だったかな、を使ったそうなので、それなら納得です。クロアチアやボスニアのトルカは花が小型のものも多くて、下手をすると2cm無い小さな花の個体もあります。

やっぱり原種の花は面白いですね。これは原種ではないので、たぶん育てやすいです。当然お持ち帰りしましたw

2015年2月17日火曜日

原種を二つ

今年は原種の開花がようやく始まったばかりです。寒さのせい? では無いと思うのですが、いつもより遅いのはなぜでしょう。

こちらのデュメトルムは今年が初開花の、WM9504 Slovenia産、現地採取個体の株分け苗です。結構小さな株だったので夏越し出来るか不安でしたが、こうして咲いてくれるとうれしさもひとしおです。

整った花型で細葉、背が低く咲くのは Slovenia産の特徴だと思います。原種の中でも好きな種類なので、大株に育ててわさわさ咲くのを見たいですね~。


 本当ならこの個体が一番早く咲くのですが、昨年の夏の暑さで葉焼けをしてしまって、秋になって新葉が出るまで丸坊主でした。

株の調子は決して良く無いのだと思いますが、けなげに花茎を二本上げてくれました。WM0710 Scisily産のボッコネイです。

三回目の開花ですが暑さに弱いのか、どうも葉焼けさせやすくて管理が難しいと感じています。ボッコネイはリグリクスと共に、育てやすいイタリア産の原種として知られているのですが、一筋縄ではいかないというか、産地によってはそうでもない?

花後に水捌けの良い土で植え替えようかなと思っています。

2015年2月15日日曜日

チベタヌス植え付け

昨日に続いて、今日は朝からチベタヌスを植えました。何度も枯らしては懲りずにまた挑戦しています。チベタヌスからしたら迷惑千万なんだろうなぁ。

ヴェシカリウスと同じく、伝市鉢の6号サイズに植えています。こちらはシャジン鉢という形のもので、お尻の部分がふくらんでいません。ストンと下までなだらかに落ちています。

水が底まで一気に抜ける形をしています。ヴェシカリウスに使ったシュンラン鉢は、お尻が少し丸くなっていて、いったん水を受け止める形になっています。

どちらも一番下には大粒の軽石を入れています。機能的には硬質赤玉土や日向土の大粒のほうが、水を引いてくれて良さそうですが、山梨だと一年で凍結崩れしちゃうんですよね。

チベタヌスもヴェシカリウスもよほど調子をくずさない限り、二年はこの鉢で育てたいので二年持たない粒土は使いにくいです。凍結させない環境なら、非常に良い鉢底石になると思います。

 植え付け前の根の様子です。花茎二本のしっかりした苗でした。花は全て取り除いています。咲かせても本来の姿じゃないですし、消耗させるだけです。

この苗は不織布をポット型にしたもので植えてありました。なる程、不織布は良いアイデアだと思いました。根傷みもきれいに整理してあるし、腐敗した所もなく地下茎もしっかりしています。

葉芽が九本も付いた良い状態の株でした。これなら栽培の下手なわたしでも、良い状態で育てられるでしょうw

培養土は元々植えてあった土が良いものだったので、これにヴェシカリウスで使ったハルキガーデンさんの「観葉植物の土」を半分混ぜました。

全体に粒の大きい礫が多いので、ヴェシカリウスの培養土より排水の良いものになりました。チベタヌスはとくに夏場の乾燥が禁物です。根腐れを起こさないように気を付けながらも、決して水切れさせないようにしっかり管理しようと思います。

春の寄せ植え第二弾を作りました。中央に久留米ツツジ、周囲にビオラ、プリムラ・ジュリアン、ムスカリ・オーシャンマジックを植えています。

それぞれの株の間に芽出し前のホスタを二種類植えているので、久留米ツツジの咲く頃には新葉を展開してくれると思います。

ツツジは根を浅く張るのに水が好きという性質なので、水切れに注意が必要です。今の時期は強風が吹いた日以外はそれ程心配要らないのですが。

2015年2月14日土曜日

ヴェシカリウスの植え替え

ベストな時期ではありませんが、寒さが緩んできたのでヴェシカリウスの植え替えを行いました。こちらで以前に紹介した、超ロングポリポットに植えたヴェシカリウスの苗です。

二年そのままで育てて、ようやく今年植え替えました。以前に、ヴェシカリウスは水捌けの良い用土で管理すれば、夏場も水を切らずにそのまま管理する方が良いのでは無いか、と考察していました。

結果どうなったかというと、山梨県の平野部という真夏は日中38℃を超え、夜間も30℃以上の熱帯夜が一ヶ月近く続いた昨年の夏にも問題無く生長してくれました。

地上部は無くなって休眠状態のはずですが、フクジュソウやヤマシャクヤクと同じ管理(という表現でピンと来る人には説明不要ですね)、夏から秋にかけては鉢の表面が乾いて三日程経って、地下茎の上部辺りまで乾いたら十分灌水する、という管理で育てていました。

超ロングポリポットを使ったので、実際にはポットの長さの上から1/3まで乾くのを目安であげていました。

植え付け前の苗の様子がこちらです。左の二株が今年4年目になるもので、右端にある小さな苗が今年二年目のものです。

どちらも左が大きく育っていて、根の量が三倍くらい違うように見えます。その理由は生長サイクルの違いです。

左側の苗は、発芽したその年に本葉が一枚出てきた苗です。右の苗は発芽した年は双葉のままで一年経ってしまったもの。

雪割草でよく知られる現象ですが、双葉が出てからすぐに植え替えて刺激を与えると、本来は翌年になる筈の本葉の生長を促す事ができる、というあれです。どういう訳か二本ずつ入手した内、どちらも片方は双葉の内に本葉を出して、もう一方は双葉のままでした。

何が原因か分かりませんが、種子の充実度や発芽した時の温度や水分量、日当たりなどが関係するかもしれません。これは調査が必要ですが、しばらく種子の入手が難しそうです。

 4年目の苗にしてはなかなかの充実具合だと思います。根の様子も腐敗していそうな所は見付からず、年と共に黒褐色に変色している様子だけ良く分かります。

年々色が濃くなっていくんですよね、クリスマスローズの根っこって。不思議ですが面白いです。種類によっては色があまり変わらないのも面白いです。

クロアチクスやデュメトルムは、いつまで経っても薄い茶色のままですが、トルカータスはすぐに褐色の根になっていきます。

培養土は、ハルキガーデンさんの「クリスマスローズの土」を使っていましたが、腐葉土を含まない土で保肥力の高い土が良いのではないか、元肥もあった方がいいかもしれない、という勝手な考えで今回の植え付けに際して土の種類を変えています。

同じくハルキガーデンさんの土で、「観葉植物の土」という、ココピートを多く含むものを使いました。長期間効果のある元肥を含みますので、これが凶と出る可能性もあります。しかしヴェシカリウスはかなり多肥を好む植物であると思っています。

なにしろ昨年、一昨年は灌水の代わりに毎回1500倍の液肥を上げていて平気だったくらいですから。むしろ調子が良くてこの結果が出ていると思います。

実は、生きていれば今年で8年目になる筈のヴェシカリウスの大株は、昨年の夏に枯らしてしまいました。結局花を咲かせる事は適わず、最後の二年はジリ貧で調子をくずしてしまいました。これを植えるのに使っていたのは、自分で配合した原種用の培養土で、礫が主体の極めて水捌けのいいものです。

しかし残念な結果となりました。それに対して、ハルキガーデンさんの土で育てた苗は、根痛みもせずに立派に育ちました。これから考えるに水捌けが良いに越した事はありませんが、樹勢を落とさないだけの肥培が必要と判断しました。アツモリソウやエビネに近い性質ですね。

 さて最後は二年目の苗です。右の褐色で葉の出ていない苗も二年目なのです。こちらは昨年本葉を出さなかったものです。芽の動きだしが遅れているのは、管理を失敗して夏に乾燥させすぎてしまった為と思います。

うっかり何度か水やりのタイミングを間違えて、ポットを持ち上げてあまりの軽さに焦ったという。完全に水を切ってしまった事が、数回あったように思います。ようやく白い新根が伸び始めていますが、左の苗に比べて細くて数も少ないです。

やはりヴェシカリウスは夏に水を切ってはいけないように思います。水を控えめにするのはいいですが、細根のある部分まで乾燥が進むと、その根は傷んで枯れてしまうのではないでしょうか。

左の苗は洋種ヤマゴボウのこぼれ種が飛んで、夏の間同居して育っていました。水切れの目安にしていたので、適切なタイミングで水をやれていたと思います。

さてさて、培養土を変えた事が吉と出るか凶と出るか。鉢植えで開花させる事が難しいヴェシカリウスですが、山梨の蒸し暑い夏を越えて無事に育ってくれるよう管理したいと思います。

2014年2月1日土曜日

リグリクスとデュメトルム・ダブル

 つぼみの写真ばかり続いてしまいますが、今月中にはどちらも咲いてくれると思います。今日みたいな暖かい日が続けばすぐ咲きそうです。

これはWM0710のコレクターズNo.を持つリグリクスです。原地採取個体の株分け品なので、Wildの個体です。これはリグリクスの発見者であるウィル氏が「最もリグリクスらしいリグリクス」としているコロニーのものだそうです。

標本個体が採取された基準産地のものでは無いかもしれませんが、かなり近い特徴を持っている物と推測しています。つぼみがわりと丸っこい感じで咲く前から可愛いつぼみだなぁと思ってみています。


入手は2011年2月なので3年目でようやく花を付けてくれました。いままでリグリクスは生長の早い、育てやすい原種とばかり考えていましたが、この個体に関していえばそれ程育てやすくはありません。さて、今までとは違った花が咲くのでしょうか。少なくともリグリクスは常緑性が強いと考えていたわたしの中の常識はこの個体のせいで崩れましたw


もう一つが二回目の開花を迎えるデュメトルムのダブルです。こちらは大木ナーサリーさんの実生個体で、ウィル氏がハンガリー郊外で発見したデュメトルムのダブルの Selfで採種された子供たちです。

こちらはいたって原種っぽいというか、育てにくいです。実生でたくさん流通している一重のものより花芽も付きにくいと感じています。

個体差なのか純系になりすぎて弱勢を起こしているのかわかりませんが、クリスマスローズは元々他家受精の性質を持つ花なので、純系に固定しすぎると色々問題が起こるのは仕方ないのかもしれません。

別系統のデュメトルム・ダブルを手に入れて、クロスで増やしてみたいですね。

2013年11月4日月曜日

くるい咲き?

原種のアトロルーベンスが、今年は早くも咲き出してしまいました。完全な狂い咲きってやつになると思うのですけど、花を見ると意外としっかり咲いている?

これは現地コレクトの種子より育った株なので、園芸種と交雑している可能性は無いようですが、現地では場所によって他の原種が混生しているところもあるようです。

コレクターズナンバー持ちの個体なので、調べればどこか分かると思いますが……スロベニアのサイトだったような気がする。

アトロとしては比較的珍しい緑だけの個体で、花も大きくて形が良いので気に入ってます。台風で何度か鉢がひっくり返ったり今年は受難の年だったので、危険を感じて早く咲いちゃったのかなw

2013年3月6日水曜日

変わった模様の花

二年前に実生一年苗で購入した「花あそび」さんの原種交配苗が咲きました。当時はヤフオクでの購入だけだったかな? いくつか原種交配を落札していて、その内の一つです。

今年はこの一つだけですが、来年以降色々咲いてきますので、花あそびさんの交配には注目しています。もうお一方、ヤフオクで出している個人の方のお花も注目しているのがあるのですが、そちらの方はネットショップなどはやっていないようで、趣味の範疇で楽しんでおられる様子。

さてこの花は原種交配のDDグリーン吹っ掛け絞り小輪にDDデュメトルムを交配したものだそうです。写真だと分かりにくいですが、直径が 2.5cm程の小輪で最近の陽気にも関わらず、開くのに一週間近く掛かったという身持ちの堅いしっかり者です。

花弁はややサイズが小さいので、来年以降変化するか、このままか判断が難しいですが、初開花の為本来の状態では無いと考えています。

 特徴的なのがこの不規則なドット模様。吹っ掛けという表現がまさしくそのままで、あえて英語風に言うなら「ダップルド・バイカラー」って感じでしょうか。

スポットと言われている模様は規則性があります。この模様には規則性を感じません。全体としてみれば幅の広い覆輪状に散っていますが、いくつかは中央にも飛んでいます。

スポットなどの遺伝子とは異なる、別の遺伝子が支配していると思います。トルカでこういうタイプの模様を見たことがあるので、種子親の方にそういう遺伝子があったのかなぁとか。

正面には入りませんので、もっと緑が不透明になれば透けずにコントラストが綺麗になるかと思います。夢花人さんがデュメを使うと色が濁るから好きになれないと仰っていますが、まさにその濁る、抹茶のような不透明感を強くすれば表裏のコントラストが上がってキレが出るんじゃ無いかと考えています。

元々の交配の狙いがその辺にあった気がするので、ひとまずはセルフで。DDデュメは既に花が終わってしまったので、戻し交配はうまくいって来年になりそうなので、セルフでどこまで抹茶になるか見てみようと思います。

2013年2月18日月曜日

クロアチクス・ダブルが咲きました。

例年よりは遅れてようやく開花してくれました。花の大きさが分かりにくいですが、植えているのが 15cmロングスリット鉢なので、小さい花だという事がご想像できるかと思います。

サイズは 2.5cmくらいで、うつむいて咲きます。 入手してからけっこう年数が経っているのですが、欲しいという知り合いが順番待ちしているので、毎年のように小分けにしてしまっています。

今年は花が二つ咲くこのくらいの株が二鉢だけになってしまいました。株に力を付けるためにも、しばらくは株分けできそうに無いですね。実際のところ、原種は無理に採種するとあっけなく作落ちします。

たぶんこの状態の株で一つの花丸ごと分の種子を採ると、来年は花茎が上がらずに咲かなくなると思います。なので本当なら花粉親としてのみ交配に使い、花茎が3本くらいは上がるような充実株に育ててから採種した方が良いです。

 この花は雌しべが三つあります。それぞれが袋果と呼ばれるさやに生長しますが、原種の場合は種子の数が少ない物が多くて、一つの花から多くは採れません。

ただクロアチクスの場合は大きなさやを付けて、種子の数も多く出来ます。採種すると株の消耗が激しい原因がここにあると思うのですが、見た目よりたくさんの種子が採れるのも、クロアチクスの良い点だと思います。

一つのさやに平均して8粒くらいでしょうか。ニゲルなどに比べると少ないですが、原種の中では多い方だと思います。話は変わりますが、ボッコネイはリグリクスに比べると種子採れないですよね。リグリクスが採れすぎるのかもしれませんが……

花はいわゆるバイカラータイプで、デュメトルムのダブルと交配するとこんな花になるのかなぁとか、トルカータスのダブルとならあんな花に……なんて色々と想像させてくれますが、今年はどちらも開花終了。

タイミングがずれてしまったので、それらの組み合わせはまた来年です。今年は無理させずに、原種交配系の小輪タイプへ花粉の提供に留めたいと思います。

そうそう、ダブルと書いていますが、この個体は厳密にはセミダブルだと思います。ある程度時間が経つと内側の花弁が落ちるものがあるので。ただしその程度が面白くて、全部落ちてしまう花、二、三枚残る花、全く落ちない花など状態によって分かれます。

完全に花弁化していないと考えるのか、キンポウゲ科なんだから花弁は落ちて当たり前でしょ? と考えるべきなのか、その辺りちょっと悩みます。ハイブリッドの完全なダブルは、種子が採れる頃にも花弁は落ちません。 脱落しないようになるという事は、花弁がより萼片的な性質を獲得すると言う事なのかもしれません。

2013年2月16日土曜日

今年の大木さんの花

大木さんの花は何か心引かれるものがあって、毎年数鉢ずつですが購入しています。中でもデュメトルム交配のシリーズは自分の好きなタイプの花が多くて、毎年一つは選んでしまっている気がしますw

今年の一鉢はこのデュメトルムF3のコンパクトタイプ。背が伸びずに小さくまとまるタイプのようです。花の大きさは3.5cm程で、原種のデュメトルムダブルより一回り程大きい花です。

花びらに撚れが見られますが、白い花なのでかえって趣を感じます。乱れの無いかちっとした花型も白い花に合いますが、風で揺れるさまを思わせるようなゆったりした波は有りな気がします。

ここから更に小さな花に持って行くか、ある程度草丈の出るタイプに変更していくか、どちらも面白そうだと思いますが、今年はいい交配相手が居ないので株の充実に努めようかと思います。

 もう一つは中輪のワインレッド色のダブルです。昔からこういう色合いの花が好きで、ついつい手に取ってしまう事が多いです。今年は淡い色彩のピコティーやピンクが人気のようですが、私は相変わらず渋いグリーン系とか、ワインレッドやダークレッドの花ばかり買ってる感じ。

この花はかなりの充実株だったので植え替えましたが、根を見て判断する限りだとトルカータスの交配系では無いかと思いました。かなりトルカータスの形質が強い根をしていました。ちなみに上のデュメ交配は、ほとんどデュメトルムそのものな根っこでした。

他にも苞葉の形質、花の立ち上がり方などからトルカの血筋じゃ無いかと判断していますが、花の形と色合いにプルプラの雰囲気も感じています。ただ、かなり遠い祖先にプルプラ入ったのかも? 位の感じ方ですが。

こちらの花とはグラハムさんのトルカ交配系小輪と交配してみようと思っています。どちらも赤系でダークな色彩の花なので、あまりパッとしたものは出来ないでしょうけど。渋く落ち着いた小輪の花になればいいなと思っています。

2013年2月13日水曜日

アブルジクスが開花しました。

原種の中では花が大きくて、遅咲きである事が知られているアブルジクスが咲き始めました。この株はNSだと思いますが、葉の特徴や花の特徴から交雑していないと思います。

鉢は15cmのスリットロング鉢。花のおよその大きさが分かると思います。手持ちの原種の中では、アブルジクスが一番の遅咲きなので、この花が咲くと今年もそろそろ終盤だなぁ……なんて思います。

落葉性の原種ですが、寒風に当てないとこの時期までギリギリ葉が残ります。茶色く枯れ混み始めているので、直に自然と枯れてしまうのですが。

花はヴィリディスを一回り大きくしたような感じと言いますか、濃いめの緑色でしっかりした花を咲かせます。あまり黄色の色素は感じません。

時々香りのある個体の話を聞きますが、アブルジクスには香りが無いのが標準のようです。あっても緑茶の香りというか、変なにおいが少しするくらいです。

アブルジクスの変異個体群と言われる MT0002 は開花時期も早く、花に香りもあります。ベースの緑色ももっと明るい黄緑色で、花の形もやや抱え咲きの丸弁傾向です。

全ての MT0002 がそうなのかは分かりませんが、我が家で今年7年目を迎える MT0002 はそんな感じです。あくまで想像ですが、ボッコネイの本土タイプと交雑して成立した個体群なんじゃ無いかなと思っています。遺伝子の調査が進めばいずれ解明されるかもしれません。

2013年2月10日日曜日

クロアチクスの特徴

前に紹介していたWM9510というウィルさんコレクトのクロアチクス。今では一番花にSelfで受粉させていたのが、こんな感じに実っています。まだ生長過程ですが、すでにアンバランスな感じに大きく、長く果実が生長しています。

クロアチクスはこのように、花びらの大きさに対して長大な袋果を付けるのが特徴の一つだそうです。アトロルーベンスはここまで大きくなるものは希で、小振りな感じです。

この個体は、さすがウィルさんが現地で選んだものだけあり、クロアチクスとしては大輪で花型の整ったものです。色彩的なバラツキが少ないクロアチクスですが、花型や大きさにはけっこう違いがあるようです。




特徴として誰もが注目する花梗の繊毛も、この状態でも脱落したりせずにしっかり、びっしり生えています。

クロアチクスとして流通している個体の中には、開花初期には繊毛が確認できますが、雄しべが落ちる頃に繊毛も一緒に脱落するタイプが時々みられます。

また最初から繊毛がみられない個体もまま見かけます。人によっては繊毛の有無だけでクロアチクスを判定するのは間違いだ、と主張する人がいますが、そもそもクロアチクスをアトロルーベンスから独立種として新種記載したご本人、ウィルさんが重要な特徴として花梗や、苞葉の裏の繊毛を上げています。

植物の分類で注目される事の多い繊毛の有無は、たかが毛の有る無し……などとはとんでもなく、種を同定する上では重要なポイントです。検索表でも上位に出てくる事が多い程です。逆に言えばこの形質は遺伝的に越えられない壁を持っているということ。

ウィルさんによると「若い葉や花梗など」に繊毛がある、というのが特徴のようですので、生長過程で脱落する場合もありそうです。なので、開花の進んだ個体だと繊毛が無いように見えるものもあるかもしれません。ですが重要なのは、開花初期など成長の初期段階では必ず生えていると言う事。注目して判断すべきはここであり、花梗の繊毛の有る無しだけで論ずるのは早計かもしれません。

 ちょっと寒い日が続いているので開花が遅れ気味のクロアチクス・ダブルですが、ようやくこんな感じで開いてきました。

しっかり開花したらまた写真で紹介しようと思います。この個体は苞葉の裏にはしっかり繊毛がみられます。その他の特徴もクロアチクスとしての定義から外れていません。

袋果も大きく長く生長します。その頃の写真もいずれ紹介できると思います。今年は一つはSelfで採種して、もう一つは何か面白そうな花と交配しようと思いますが、何にするかまだ考え中です。

2013年2月1日金曜日

クロアチクス・ダブル

そろそろ普及してきた感のあるクロアチクスのダブル咲きです。今年も順調に生育中。昨年に入手した個体ですので、まだ小さな一本立ちですが、つぼみは三つ付けてくれました。

クロアチクス全体に言える事ですが、非常に芽吹きが良くて株立ちになりやすく、花も多く付けます。自生地でもわさっと大株になっている写真を見ますし、見かけより丈夫な原種のようです。

この株は現地採取のものではありません。国内のナーセリーで原種クロアチクスの Self 種子より産まれたとか、現地採取のコレクトシードから産まれたとか、色々言われていますが、由来ははっきりしません。

花を見る限りでは、クロアチクスっぽくも有り、アトロルーベンスでもいいんじゃ? と思う部分も有り、どちらなのかよく分かりません。トルカータスなどとは明らかに違うので、まぁどちらかなのでしょう。

クロアチクスの特徴の一つとして真っ先に上げられる、花梗や苞葉の裏の「繊毛」は、あまり多くはありませんが長めの毛が生えています。これを持ってクロアチクスとして良いのかどうか私には分かりません。ただ、花色、苞葉の様子、草姿、根の様子、葉の様子、落葉性の強さなどを鑑みるに、クロアチクスなのかなぁと言うところです。

まだつぼみなので開花したらまたご報告しようと思います。昨年咲いた花はいくつかの花粉親に使って、つぼみの頃からしっかり袋掛けして「厳密に」Self で採種しました。

その種子がそろそろ発芽を始めていますので、数年後には分離するのか、ある程度の変異幅で固まるのか、はっきりすると思います。

この個体自体は育てやすくて、花も可愛らしく野趣があって育てていて楽しいものです。原種だなんだとこだわらずに花の良さだけを愛でていれば、それこそが幸せなのかもしれません。でも、せっかくだし交配してみたいと思いますよね。

2013年1月25日金曜日

デュメトルムの不思議

デュメトルムを見ていて、最近気付いた事があります。

それは、蜜腺(ネクタリー)の数が8個だと言う事。写真の花はダブル咲きのデュメトルムなので花弁化していますが、枚数は8枚です。

この株は今年は花が二個しか付きませんでしたが、どちらも同じように8枚でした。

原種らしい楚々とした趣はあるけど、豪華にしたい時にはちょっと寂しいなぁ……

この頃交配種の花で、「多弁咲き」という豪華なものをよく見かけます。花弁の数がとても多いけど、あれはどこから来ているのだろう?

手近にあったデュメトルムの株を全部調べてみましたが、右の写真のように今咲いている全てのデュメトルムがネクタリーは8個でした。

今年はスロヴェニア産のものと、国内ナーセリーの株しか咲いていないので、ハンガリー産はどうかなと思うのですが、上のダブルはハンガリーで発見された個体由来のものだし、デュメトルムのネクタリーは8個なのかもしれません。

ちなみに他の原種を数えてみましたら、トルカータスは13から15個、ムルティフィダスは13、ボッコネイ、リグリクスは18前後、プルプラセンスは18から21でした。クロアチア産のトルカだけ妙に少なくて、6個。ただこれは一株だけなので、他の株が咲くまで分かりません。

試しにデュメトルム交配という交配種も調べてみると、デュメの血を強く感じるタイプは8個、よりハイブリッドな感じのする花は15個くらいとネクタリーの数に変化がありました。これも面白い現象ですね。

この記事を読んでくれた方で、お手元にデュメトルムの開花株がある方はぜひネクタリーの数を数えてみて下さい。8個以外の数で原産地のはっきりしているものがあれば、情報をお寄せ頂きたいです。

2013年1月24日木曜日

今年のヴェシカリウスの様子

一昨年調子を崩してしまい、昨年は手前の芽が動かないままだった6年目を迎える初代ヴェシカリウスです。昨年春の終わり頃に、手前の芽当たりが少し動いたのですが、やっぱり今年も動きませんね。

その分なのか奥側の芽が太めの二つと右端の細めの一つと三芽出てきました。良くても5枚で葉が止まりそうなので、今年も花は咲かずに終わりそうです。うまくすれば来年こそ……

今年からスリット鉢をやめて、底が網状になっている深めのプラ鉢に変更しました。サイズは18cmのものですので、本当ならもうちょっと高さが欲しいところ。

それというのも、やっぱりヴェシカリウスの栽培には、深さのある培養土が必要だと分かってきたからです。実は昨年の3月に上の写真のヴェシカリウスが枯れてしまった時の保険にと、双葉の苗を二本購入しました。シーズン終わりだったので、今タネで買うよりお得だったような。

 それをこんなポットに植えて、約一年経った二年目の姿がこれです。「超ロングポリポット」という名称で売られていたポットで、特に使うアテも無かったのですけど、面白いと思って10個くらい買ってあったものです。

ふと思いついてこれにすぐに植え替えました。サイズは9cmポットで、高さが20cmあります。アホみたいに深鉢ですw 下から1/3はナチュライトの大粒が入っていまして、培養土はハルキガーデンさんの「クリスマスローズの土」をそのまま使っています。わたしの標準用土です。

植え替え後の4月下旬に、左側のポットの一株が本葉を一枚展開してくれました。よく知られている通り、ヴェシカリウスは発芽初年度は双葉のままで休眠に入ります。ただ、全部がそうでは無くて、本葉が一枚出てくる株もある、という話でした。雪割草みたいだなと思ったのですが、植え替えによる刺激で本葉が出てくれたのかもしれません。 ジベレリン処理が効くかもしれませんね。

その後はてきとうにあまり乾燥させずに夏越し、10月中旬に今年の葉が伸びてきました。一年目で本葉を出してきた左の株はこの通りで、二枚展開しています。下から三枚目も伸びてきてます。

右の株は二枚展開しましたが、三枚目の葉芽はまだ見えません。多分ですが今年は出てこないんじゃ無いかなと思います。

このまま植え替えせずに秋まで育てて、超ロングポリポットの10.5cmのものに植え替える予定です。肥料は案外好きそうなので、葉面散布やら液肥やら時々やってます。

まだ二年目のチビ助のくせに、初代の脇芽と同じくらいの葉の大きさになるとは……貴様やるなっ! 想像するしかありませんが、長くまっすぐに根が伸びてる気がします。このポットは四つしか穴が無いので、根が下まで来てるかどうかも見ても分からないのが残念です。

2013年1月19日土曜日

WM0018が咲きました。

昨日の写真なので開葯していないため、厳密には開花一歩手前ですが今日は花粉が出てたのでOKでしょう。

内側の花弁がやっぱり一回り小さい感じがしますが、これが元々の形質なのか、株に力が無いせいなのかは来年以降を見る必要があります。

厚ぼったい花びらはあまり撚れたりしなさそうで、整った花型の花になるんじゃないかと期待して居ます。つぼみがもう一つありますが、今期は株がまだ小さいので無理させずに取ってしまおうか、咲かせるだけ咲かせてみようか考え中。

 裏側は掠り模様のダークパープルです。表側にこの色が透けて見えるので、正面からだと緑に紫をにじませた色合いに見えますね。

もう少し花びらが厚くなると透けずに綺麗なグリーンになるのかなと思いますが、アントシアンの性質から言って単に透けて見えているのでなく、開花が進むと生成されているのだとしたら意味ないです。

花びらの断面をスライスして、光学顕微鏡で観察すれば一発で判断出来るんですけど、学生時代じゃないからそんな機材も設備もないw 色の変化を毎日観察して推測する事にします。

どんな花と交配しようかと考えていましたが、とりあえず今日はこちらのグラハム交配の花に花粉を付けてみました。花の大きさが 3cm程の小輪で可愛らしい花です。

おそらくですが、トルカータスやアトロルーベンスなどの原種を使った原種系の交配株だと思います。落葉生がけっこう強くて、年内には黄葉した葉が枯れ始めました。

この花の葉っぱがなかなか特徴があって、芽出しの頃はパープルリーフ、葉の形状はまるまっちぃボッコネイの雰囲気があります。ごわごわしない柔らかい葉質で、いったいどんな原種の性質でこの葉になったんだろうと悩ませてもらってます。小型で邪魔にならない自分が理想とするタイプの葉です。

昨日のデュメトルム・ダブルが開花しました。花粉も正常に出ているようですし、雌しべも正常でした。クリーム色のピコティがしっかりまわってなかなかの美人さんだと思います。

これで大きさが一円玉よりちょっと大きいくらいと言う小輪。このままのサイズでピンクやら赤やらバイカラーなんかになったら、実に可愛らしいと思います。

この株の作り手の大木ナーサリーさんでは、ほぼ同じ大きさの純白の花を作出していらっしゃいます。ピンクが出てくるのももう少しかな?

デュメトルムのダブルとクロアチア産トルカ

先日つぼみを紹介した大木さんのデュメトルム・ダブルの苗がようやっと開き始めました。寒い日が続いてますからねぇ……がんばって。

真横から見たところです。花梗の長さが際立っているのがお分かりになるかと。デュメトルムの特徴の一つですね。

抱え咲きになってくれそうなのと、少しですけど白抜けピコティになってくれているのが嬉しいポイント。草丈はそれ程出ていませんので、背が高くなるタイプでは無いようです。

 花を下からのぞき込んでみました。意外と内側の花弁も大きく育っています。枚数は少なめかな。もっと細い花弁を想像していたのですが、幅があってふっくらした感じはなかなか良いです。

花弁も少し白抜けしてますので、花弁化の状態は進んでいるようです。雄しべと雌しべも見た感じでは正常そうです。

完全に開くと 2.5cm位の大きさの花になりそうです。



 やや斜めから。それにしても、最近は緑の花ばかり写真に撮ってるなぁw 緑色って再現難しい気がしてます。

デュメトルムの開花株もいくつか咲いているのですが、全部が同じ緑色じゃ無くて、粉白色を乗せたものや、黄緑色の強いものもあります。

個体差として固定しているようなので、白抜けピコティほどの特徴ではありませんが、交配する時は気を付けるようにしています。

さてさて、この子はこれからどんな花を産みだしてくれるでしょうか。

 TM08016、クロアチアの Korenica産のトルカータスも開き始めました。このくらいの時が一番綺麗だなぁと思いますが、トルカだとあまり開かずにこのくらいで止まってくれるものもあるので期待中。

強めのピコティとベインが入る花になりました。しかもピコティやベインの色合いが、明るめの赤紫なのでシルバーリーフとの良いコントラストになっています。

大きさはかなり小さい方なので、全開しても 2cmいかないんじゃ無いかと思います。ボスニアのトルカよりちょっと小さめな感じ。

クロアチアのトルカータスの花は初めてなので、こういう特徴の花がどの位咲いているのか興味があります。

こちらはティム・マーフィーさんのコレクトシードからの開花ですが、昨年や今年はトムさんや国内ナーセリーの方が現地で採種してきた苗をいくつか育てています。

この花と同じ Korenicaと言うところの苗も3株育て中ですが、あまりシルバーな感じはしない葉が出ています。コロニーが違うのでしょうか。

Korenicaって言っても村の地名ですので、その中で何カ所かトルカータスが生えている場所があるのだと思います。ボスニア・ヘルツェゴビナとの国境に近い村のようですので、トムさんの言うムルティフィダスとの自然交雑が進んでいるコロニーなのかもしれません。

トルカータスは今後の研究次第では、細かく分けられてしまうかもしれませんね。とりあえずこの花は可愛いので、育てていて楽しいです。この赤紫色はうまく取り入れたいな。

2013年1月18日金曜日

今年のムルティフィダスの花とシチリア島のボッコネイ

一昨年度からコンスタントに毎年咲いてくれるようになったムルティ・ムルティです。国内ナーセリーの実生個体です。初開花するまでは暑さに弱くて、育てにくい原種だなぁ……と思っていましたが、開花株になったら割と丈夫になりました。

昨年も3株程に株分けしちゃったのですが、あまり意に介さず元気に咲いています。直径3cm位の可愛い緑の花はいかにも原種らしい感じ。

ムルティは時々香る個体があるそうですが、これも香ります。オドルスによく似た緑茶っぽい雑味の混じる柑橘の香り。すっきりした感じでは無いので、あまり良い匂いとは感じません。ほのかに香る程度なので、香りの育種素材には向いて無さそうです。

 昨年初開花の WM0701、シチリア島産のボッコネイです。ウィルさんの所から株分け苗ではるばる到着したものです。シチリア島のものは小型で花の白い物が多いそうです。完全な白花ではありませんが、リグリクスに似た白い部分の多い丸っこい花ですので可愛らしいです。

香りはというと、あまりありません。リグリクスと比べて、なのでボッコネイとしては普通に香る個体と考えて良いかもしれません。 リグリクスを割合多く栽培しているのですが、明らかに柑橘系の香りをさせるものは交雑しているんじゃないかと考えるようになりました。

それというのも、現地採取の個体や、現地採取種子由来の個体は水仙に似たとてもさわやかな香りがするからです。柑橘系と表現される香りとは明らかに異なると感じます。

甘ったるさというか、しつこさが全くありません。本当に良い匂いだと思います。対してこのボッコネイも、リグリクスとは違ったまた良い香りがします。柑橘系? いやいや、自分にはそうは感じられません。何に似ているかはちょっと表現出来ないのですが、お菓子の香料の一つにこんな香りがあったような……

 一番花はやっぱり緑が残りがちです。二番花が咲く頃になると花びら中央の緑はもっと薄くなって、遠目にはほとんど白一色の花に見えます。

ボッコネイはつぼみの上がり方が独特で、ワラビとかゼンマイとか、そんな感じです。って、表現が悪すぎますねw あえてキンポウゲ科で表現するなら、節分草のつぼみの上がり方に似ています。

花芽のさやの中からつぼみが上がり始める頃には、既にある程度の大きさに育っていて、そのつぼみを抱きかかえるように苞がくるりと回り込んで花茎が伸びてくるのです。

こんな咲き方をするヘレボラスは他に見た事がありません。これがボッコネイの特徴の一つだと考えています。

 もう一つの特徴がこのギザギザの葉。ギザギザとした表現しようのない、特徴的な葉っぱです。それと小葉のサイズが比較的均一で、傘のように綺麗に広がるのも特徴の一つと思います。

成熟したムルティフィダスやヘルツェゴビヌスも、葉の大きさこそ違えど同じような傘状の葉を付けますので、ボッコネイが以前はムルティフィダスの亜種だったというのもうなずける気がします。

ただ、リグリクスとボッコネイを比較して見ていると、リグリクスからボッコネイ、ムルティフィダスと何か連続した繋がりのようなものを感じるのですが、気のせいでしょうか。自生地から考えるとそれは無いなぁと思うのですが、何か引っかかるものがあります。