2012年2月24日金曜日

リゲル、と勝手に呼んでいます

ようやく本葉が出始めました。これは斑入りのリヴィダスを種子親に、ニゲルのダブル咲きを花粉親に交配した、いわゆるバラーディアエです。

H. x ballardiae はヘレン・バラードさんが最初に作ったとされる種間交雑種で、ニゲルを種子親にしてリヴィダスを掛け合わせたもの。

リヴィダスの美しい葉模様を持つ耐寒性のあるクリスマスローズを目指した交配だそうで、現在も毎年新しい品種が作られているようです。強健さを求めてステルニーと交配してエリック・スミシーとする場合が多いようですが。

でも私の行っている交配は、葉模様や斑入りなどリヴィダスの草姿に重点を置いているので、リヴィダスを種子親に使っています。リヴィダスxニゲル、なので「リゲル」。バカバカしいですがw

写真のように本葉の一枚目が三つ葉で出れば、ほぼ間違いなく交配成功です。リヴィダスの本葉はしばらく一枚だけの卵形の葉が出てきますから、ニゲルとの交雑がうまくいった証拠です。残念ながらリビダスの散り斑は遺伝しなかったようです……

こちらはやや遅れて発芽した、リヴィダス・ゴールドリーフを種子親にしたリゲル。花粉親はニゲルのダブルです。

こちらは大きな鋸歯の入った一枚目が出てきています。双葉の様子がリヴィダスとは違うので、多分交雑は成功していると思います。

ゴールドリーフの性質がうまく遺伝したようで、双葉もやや黄色く、本葉もイエローな感じに伸びてきています。どんな花になるかかなり楽しみです。

植え替えて一週間経ったお絹さんです。小葉がしっかりと広がって、一回り大きくなりました。葉柄も少し長くなっているようで、頼もしさを感じます。

付け根から二枚目の葉が伸び始めています。今年中に何枚葉を付けてくれるかなぁと、毎日こっそりのぞき込んでいます。

初めての花が咲くまでのこんな時間も楽しいものです。

2012年2月20日月曜日

今年のヴェシカリウス

今年は芽だしのタイミングが遅かったので、未だこんな姿です。昨年まで順調だった大きな芽の内、手前側の一つが不調でまだ動き出しません。

もしかしたらこのまま枯れてしまうのかなぁとちょっと寂しく思います。けれど奥に一つ新しい芽が動き出しています。

その他にも周りにたくさん葉芽が出てきていて、来年は4~5芽立ちの大株になりそうです。とは言ってもまだ咲きそうな雰囲気はありません。休眠期の過ごし方が問題なのだと思いますが、やっぱりヴェシカリウスは最難種と言われるだけの事はあるなぁと思います。

2012年2月17日金曜日

おいでませお絹さん

これは若泉ファームで育成された、ニゲルとチベタヌスの種間交雑種、「絹」の苗です。以前から欲しかったのですが、今年ついに入手できました。

H. x belcheri という交雑名が付いたそうなので、正式にはヘレボラス・ベルチェリという名前の植物になりますが、若さまの所で育成されているベルチェリには「絹」という和風の名前が付いています。

親になっているニゲルやチベタヌスは、アシュードのものとは遺伝的にもかなり異なっているように思います。実はピンクアイスのほうは苗の実物を見た事がありますが、葉の質感がけっこう違っていると思いました。

絹はチベタヌスにより近い感じがします。植え替えた時に見た根の状態も、ニゲルの面影はほとんど無くて、チベタヌスそのものの感じでした。若さまより排水の良い用土で植えて、スリット鉢は避けてね、のお達しがありましたので、原種用の配合土を使って、若さまの所と同じ底がすだれ状になっている5号のプラ鉢を使って植え付けました。

実生から3年経過している苗だそうなので、順調なら再来年、またはその翌年に透けるように美しい花びらの桜色のお花を楽しめるかもしれません。まずは枯らさないようにしないと。